2005年11月12日 (土)

フットボール観戦と旧市街について

だいぶ前(横浜に勝った10.22の数日後)に書いて、まとまらないので放置していた文章をとりあえず、まとめてエントリしてみました。

■ 新市街・旧市街 ■

横浜FMに勝った喜びをより確かなものにするため、JB-anntenaからたどって横浜系の観戦記を見てまわった(悪趣味)。

試合内容については、歴史あるチームだけに、「新潟ごときにも負けちゃったよ」と、ため息まじりの語り口のものが多かった。確かに今期のマリノスの運に見放されたかのような流れは、広島時代からの久保好きにとっては同情を禁じ得ない(でも久保がいなくて本当によかった)。

で、ちょっと気になったのは、わざわざ遠路はるばる来てくださったみなさんは、多分ビッグスワンに到着して、試合を観戦した後、せいぜい新潟駅南の繁華街に立ち寄るくらいで、さくっと高速に乗って帰京してんじゃないかということだ。

新潟で暮らす者は、当たり前に認識していることだが、ビッグスワンも含め「駅南」方面は、ごく最近開発されたいわゆる「新市街」である。「旧市街」にあたるのは、駅の反対側の万代口を降りて、さらにすすみ、信濃川を渡った古町界隈だ。

でも、こちら側の繁華街は、市陸(新潟市陸上競技場)で試合が開催されなくなって以降、よほどのことがないと観戦後繰り出すエリアではなくなっている。

フットボール観戦と「旧市街」について ■

そもそも、フットボール観戦とそれぞれの都市の「旧市街」とは、微妙に相性が悪い。

自分の経験に照らし合わせても、

・ 「旧市街」まで繰り出して飲んだくれた都市

  札幌、福岡、大宮(新幹線利用時)、広島、大阪、神戸、大分

・ ロードサイド型のチェーン店とかサービスエリアですませた都市

  山形、仙台、水戸、鹿島、浦和、横浜、湘南、川崎、磐田

・ なぜか毎回キャンプしている都市
  清水

・ ほぼ毎回実家に帰る都市
  東京

※ 名古屋、鳥栖、京都、甲府、徳島、草津は、縁がなくてまだいったことがない。

てな具合で、どアウェイで日帰りは無理、という都市でなければ、わざわざ「旧市街」まで繰り出すことはないというのが、わかりやすい傾向だ。関東在住で関東チームのサポの人などは、交通の便がいい分もっと効率的に移動しているだろうから、旧市街に繰り出す率というのはもっと低いものと思われる。

だいたい新しいスタジアムというのは、空き地の多い郊外に建設されるから、「旧市街」との距離はやたらはなれていることが多いのだ。それゆえ、フットボール観戦旅行者は、その町のコアな部分を見聞することなく、町を訪れ離れてしまうわけです。

■ 「都市」の輪郭 ■

6年前に職を得てから新潟に定住している。

新潟は、よそ者をあっさりと受け入れてくれる町で、東京育ちの自分も違和感なくとけ込んで暮らさせてもらっているわけだが、観戦旅行で新潟から出発して、よその町を訪れると、どうしても、

「この町で暮らすというのはどういう感覚なのだろうか」

という疑問がよぎる。多分、よそから新潟にわざわざフットボール観戦にきた人々も、この、平野の果ての暗い空の下の町に暮らす住民たちが、いったいどのように暮らしているのは、ちょっとは、不思議に思うのではないだろうか。

地方都市の生活を語る、語り口には大きくわけて2つあって、ひとつは

「どのまちにもそれぞれ素晴らしい文化があるんですね、久米しゃん」というスタイルのもので、もうひとつは

「どのまちも似たようなつまんねぇ文化状況にあるんだよ、マネーチェンジスエブリシング」みたいなスタイルのものだ。

しかし、ほんとにそれだけなんだろうか、というのが、ここのところの私の疑問なのである。

都市の輪郭というのは、実はとても重層的でポリフォニックに語るべきもので、そいつをうまく語るということは、たいへんラディカルな行為なのではないかと、予感している。

そんなわけで、たいへん尻切れトンボですが、今回はこの辺でエントリしちゃいまして、もう何回か考えてみたいとおもいます。

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